"season"


@cha16

4月:卯 月



2006年04月01日



 【 ちりっ と卯月の陽 】


  四月になりました。

季節の変わりの到来は
毎年同じなのではないのだ

カレンダーはいいかげんなもの、
 ふと思う・・・

昨年の花桃は4月に咲き始めました
4月の花、そう決めたのだけどね
この年は 3月に咲き始めました

四月、卯月は花の宴
冷たく寒い冬を縮んですごした
ほんのり湯気が立つような 
路のかすみに春を待つ

人の暮らしの区切りの月と、
暦は刻んであるけれど
人だけの暦でなく
花も動物もともにある暮らしの暦、
そういう暦に気づいたのだわ
 ☆★  

花も木も草も 芽吹くときを知り
人の営みにかかわりなく
それぞれの『とき』を打っている
それでも
四月は始まりがふさわしい

まぁみごとな色模様です

光と水と熱で
風と雨と雪も加えて

鳥も犬も猫も
草も花も木々も
人の世界とかさなりあって
みんな一緒ではじめましょう

沸き立つ季節へ
全身全霊、開放して参りましょう


(by www.cha16 =2006.04.01=)



2005年04月01日


  【 卯月: 花ほころぶ月 】


寒く冷たい季節の残骸も 解けて
水面のすける氷は もう消えた

待ちかねた春がきた
息を潜めて待っていた春

木々の新芽に 
膨らむ花芽に
春の陽射しがチチっとふれると
ほころぶ季節の幕開けです

 ☆★ 

いつから夜を見なくなったかしら
閉じ込めて暖めて潜っていたけど

待ちかねた春がきた
知らん振りして待っていた春

閉ざした扉の間に
揺れたカーテンの隙間に
春の陽射しがチチっと入り込んで
人もほころぶ季節の幕開け

 ☆★  

梅の木に花が積もり
鳥の羽ばたきではらはらと散りました

桃の木は花をためて
冷たすぎない雨に 緩みました

桜の木はじっとしていられなくて
思わず咲いてしまった

今年も花ほころぶ木々の春が
ちょうど、今日
私のところにやってきました

卯月、花ほころぶ月です

    (by www.cha16)



2004年04月01日
     
    

    【4月 卯月の雨はやさし】

  ちり、と芽は ゆるみ

  ちり、と裸木は 薄緑に濁る


  陽の促がしで はじまる花の宴

  湧く心 しずめる 雨はやさし


  もわ、と濁雲をまとって

  もわ、とまるくふくらむ木々

  喜びと畏怖に    
  震える身体 奮える心

  そっと抑えてしみて  雨はやさし


  眠りついた子を起こし
  座り込んだ人を促がし

  めぐる暦を はじめに戻して

   そして 卯月の 雨はやさし


     急いて沸いても しっとりと

    しんという音を たずねて歩こう


 
    (by www.cha16 )




2003年04月02日

 忘れていた一場面が
 桜の木の色でよみがえる

 土手の両側の桜並木から
 吹雪のような花びらが漂う…

 柔らかな風にのって
 花びらは踊る、
       はねる、流れる


  映画? いいえ、

  テレビ? いいえ

  ビデオだったかしら?
           いいえ…

 眼の奥にしまいこまれてた絵よ



 声もなく

 見上げた先に古い木の肌

 ひび割れて 
 やについて
  こぶめいて 
    ありたちが上る、下る

 花の重さで 細枝はしなう

   かみきれのような
   薄い布キレのような
   作り物のような

    乾いた花びらの重さで…


 春はさくら

   さくらは 山に
   山は色づいて 華やいで 
   木々が揺れると
    下草もゆるゆるとなびく

 まけじと

   枝ばかりの木の幹に
   小さな小さな双葉が
          生まれた

  やわらかそうで

  赤みを帯びた滑皮の光沢で
         おきだしてくるよ
 

     (by ちゃいむ@cha16)



音楽:"tears_moon" by mocha

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