"season"


@cha16


6月:水無月



2013年06月01日
















【水無月のレイディ】


モンシロチョウの招きで
アジサイさんを飛び越して
エンドウ畑をのぞいたら・・・
そこには
まん丸なたまねぎ夫人

*

気づかなかった、美しさ
周りにまぎれて
知らずに過ぎるところだった

水無月には
思いがけない出会いがある
 
…・傘の中から目を凝らして
虫の目で
歩けばいいさ・・

(by Web_cha16 =2013.06.01=)





2006年06月01日



【水無月 しずくの月】


雨の月に ときのしずくが生まれた

潮の満ち干のように
『とき』は少しづつ成長し
みちて ひいて
満たされて ひいていく

やがて 『とき』は至り
満たされてこぼれたひとしずくは
水面に落ちて
 『とき』のしずくが生まれた

*

生まれたばかりの『とき』のしずく
波紋を広げて ひびき続ける

雨となり
山を下り 海に落ち
街の空で消えたり 揺らいだり
街路樹に止まり ビルの窓をつたう

*

あの『とき』は 雨の月

『とき』の余韻に呼ばれたように
知らず 空を見上げた
雨上がりの空に
 初夏の陽射しが注いだら

過ぎ去った『とき』は
消え残り かすかに手を振る
 
…水無月に また戻れるさ・・・

(by Web_cha16 =2006.06.01=)




2005年06月02日

【 水無月: 雨の中の月 】

みなづきは 雨の中がにあう

走り続けた年には

 たちどまり

じっと、
そっと、
うんと  

流れのさまを見続けよう


湧(わ)いてくる雨の中に

切り取られた場面を映して

目の奥にたたんでいこう
                 

・・・まだね
 河川敷には行かれない


怒涛の音だけが
  
耳にひびいて来るよ
 
暖かな春の日に
 
渋滞の列をすり抜けて 降りたね
.
.
.
.そう、キミと一緒に走ったのさぁ


つんと鼻の奥に残っているのは

忘れられない 春のたまゆら

そっと静める 水無月の雨は


☆.。.:*・°ViViに°☆.。.:*
  

(by www.cha16 )



2004年06月02日



   
水無月の風は 雨の匂い


街路樹の 苔色の木肌をなぜて

行き交う人の背にひかれてついて

 路面に跳ねる 雨粒と戯れ      
 上るでなし、落ちるでなし、

 水無月の風は 
    雨の匂いに包まれる



光る皐月に 生まれた若葉にも

  大きく伸びよと 指令が届く

すっぽりかぶったぐれ〜の雲から

 潜ったあまつぶ 降りてきて

  水無月の水は
   雨の色に染まる


                  
 流雲が降りきて           
 しぶく川面にご挨拶

ざーざぁ〜 どどぉ〜と
       堰の響きに

 踊る川辺は            
   川とあまつぶの饗宴

 人の世の騒音なぞは消えていく   

水無月の風は 
   あまつぶと混ざり渡る

ねずみ色の水辺に 
 しんという音を 
  
    ひとつ見つけた



(by www.cha16)



2003年06月01日
水無月の 風はみどりいろ】


湿った空気に洗われて

 木々の葉表に 

つややかにともった光を漉いて

風は膨らみ 高く昇るよ



 空を掃く  雲はきれぎれ

  風に運ばれて 海へ 山へ

 張り出して 追われ    

水を吸い込んで     
   ぶつかり落ちる



雲の合間をぬって   

 鳥たちははばたいて   

雨粒をのがれて     

木々に逃げ込んだ…


まちは緑に 淡く染まって

 しっとりと じっとりと


白く軽やかな雲を待つよ

  水無月 6月は風・・・ 
  


 
(by ちゃいむ@cha16)



音楽: 曲名:"古い図書館"

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